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もくじ
マンション売却時の価格交渉対応とポイント
マンションの売却を開始するタイミングで決定する、マンションの売り出し価格。
この金額で実際に成約に至ることは、ほとんどありません。
その理由は、ほとんどのケースにおいて、買い手によって値引き交渉がされるから。
「人気のマンションも値切られるの?!」と驚かれる方もいるかもしれませんが、不動産売買で値引き交渉は日常茶飯事です。
この価格交渉を制することが、少しでも高く売却するためには必要不可欠です。
押さえておくべきポイントは5つ。
- 価格交渉は当たり前と考え、余裕を持って交渉に臨むこと
- 値引きに少しでも応じれば、スムーズに契約に至る可能性がある
- マンションの人気の度合いを見ながら、価格交渉を行う
- 最初の価格設定に値引き分をあらかじめ考慮しておく
- あなたに売りたい、と心情に訴える交渉をすること
今回は、現役不動産営業マンの筆者が、値引き交渉を有利に運ぶためのポイントをご説明します。
マンションの高値売却には避けては通れないポイントなので、ぜひしっかりと理解しておいてくださいね。
また、価格交渉以外にマンションを少しでも高く売却する上で、一番大切なポイントを先にお話ししておきます。
それは、『所有しているマンションの評価額を、複数の不動産会社に査定依頼する。』ということ。
何も考えずに、近所の不動産会社やCMで見たことのある大手に所有しているマンションの売却を依頼してしまう人は、確実にマンション売却に失敗します。
なぜなら、その不動産会社が出した査定額が本当に妥当なのか、相場価格なのか分からないから。
例えば、不動産会社が2500万円という査定額を出してきたとして、その金額が妥当かどうかは不動産のプロでないあなたには判断がつかないはずです。
本来であれば3000万円で売ることもできたマンションを2500万円で安売りして、知らずのうちに500万円も大損してしまった。
1社にだけ所有しているマンションの査定をし、失敗をしてしまう方は非常に多いです。
大切なのは、不動産一括査定サイトなどを活用して、複数の会社の査社を比較すること。
「2500万円」「3000万円」「3200万円」など、複数社の査定額を比較して検討することで相場価格を把握でき、安売りしてしまうリスクを回避できます。
NTTデータグループが運営する日本初の一括査定サイト「home4u」を活用すれば、事前の厳しい審査を通過した優良不動産会社にまとめて査定の依頼をかけられます。
スマホやパソコンから簡単に無料で依頼が出来ますし、少しの手間を惜しんで100万円単位の損をしてしまわないよう、必ず1番最初にチェックをしておくことをおすすめします。
(※home4U以外の不動産一括査定サイトについて知りたい人は、下記の関連記事も合わせて参考にしてみてください。)
関連記事→不動産一括査定サイト33選ー評判も良い1番使えるサービスはコレ!
また、より高値で早く売却したいというにおすすめしたいのが、「SRE不動産」です。
売却を専門としている「SRE不動産」は、東証プライムにも上場しているソニーグループの一員企業。
100%売主側に寄り添った売却戦略を練ってくれるので満足度も高く、高額売却を続々と実現しています。
ITを活用した精度の高い査定価格をWEB上で出してもらえる点も魅力的です。
不動産売却を考えている方は、一括査定サイトと合わせてぜ是非「SRE不動産」も活用してみてください。
それでは、価格交渉のポイントについて、詳しく解説をしていきます。
1.値引き交渉は当たり前と考え、余裕を持って交渉に臨むこと
マンション売却時に、購入希望者から値引き交渉されたからといって、気分を害したりしてはいけません。
交渉されるという前提で心構えをしておけば、余裕を持って自分に有利なように交渉に応じることも可能になります。
まずは、どのタイミングで値引き交渉されるのかを知っておきましょう。
不動産会社と媒介契約を締結すれば、ほどなく所有しているマンションは市場に出ます。
SUUMOやHOME'Sなどのポータルサイトにも掲載されるようになり、購入希望者に情報が行き渡ります。
情報をチェックして、マンションを気に入った人は、内見に来ます。
参考→マンションを売る時の内見対応ー売却率をあげる9つの内覧ポイント
内覧を経て購入の意志を決めた人は、「購入申込書」もしくは「買付け証明書」などと呼ばれる文書を不動産会社に提出。
この申込書には、以下のような情報が記載されています。
- 購入希望者の個人情報
- 購入希望価格
- 手付金の金額
- 住宅ローン融資の利用予定
- 売買契約の希望日時
購入希望価格は、マンションの売り出し価格をそのまま書いているとは限りません。
むしろ、売りに出している価格より安い金額を提示されることがほとんどです。
この申込書をもって、値引き交渉がスタートするということになります。
どのくらいの価格交渉されるものなのか?
値引き要求の大小はケースバイケースですが、一般的には「端数捨て」から、多くて1割程度の値引きを要求されることが多いです。
端数捨ては、1,980万円の売り出し価格に対して、1,900万円という端数を切り捨てた金額。
1割程度の値引きでしたら、1,980万円に対して1,800万円といった具合です。
売り出し価格が高ければ1割の値引き要求は少なくなりますが、3,200万円の売り出し価格に対して3,000万円、4,300万円の売り出し価格に対して4,000万円というような値引き交渉はよく見られます。
ポイントになるのは、購入希望額は、必ずしも買い手が「この金額でなければ購入しない」というものではないということ。
売主が少しでも高く売却したいように、買主は少しでも安く購入したいものです。
ただ、「ここまで値段が下がればラッキー」といった軽い気持ちで価格交渉をしてくる場合もあるので、すべての条件を飲む必要はありません。
購入申込書を提出している時点で購入意欲はかなり高いので、下手に出る必要はないですよ。
2.値引きに少しでも応じれば、スムーズに契約に至る可能性がある
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結論から言うと、値引き交渉に応じるか応じないかは売主次第です。
相手から値引き交渉があったとしても、値引きを一切しないということもできます。
上述通り、買い手も「この金額じゃなければ買わない」という訳ではありません。
値引き交渉とは、高く売りたい者と安く買いたい者の心理戦。
値引きはしないということもできますが、多少の値引きには応じることでスムーズに契約に至ることもあります。
何も要求の通りに全額応じる必要はありません。
3,200万円の売り出し価格に対して3,000万円という金額を提示されたら、「3,100万円までしか値引きしません。」という回答もできます。
しかし一切値引きしない値引きに全額応じない場合には、契約のチャンスを逃すリスクがあることを理解しなければいけません。
3.マンションの人気の度合いを見ながら、価格交渉を行う
売り出してからまだ1、2週間にも関わらず、内見希望者が絶たないようなケースもあるでしょう。
このような人気物件の場合は、価格交渉でも強気に出てもいいでしょう。
「他にも多く内見希望したい方がいらっしゃるので、これ以上下げることはできません」
そう言い切ってしまうのも、一つの交渉術です。
最初の購入申し込みで1割の値引きを承諾してしまったら、今後満額や少ない値引きで申し込みを入れてくる人がいた場合にもったいないですからね。
購入希望者も人気のある物件だとわかれば、一切の値引きをしないとしても購入を決めてくれることもあるかもしれません。
逆に、売却から3ヶ月以上経ってようやく購入申し込みがあった。
内覧希望も少なくこのままの売り出し価格で売却できるか分からないような場合もあるはずです。
人気が高いとはいえない物件を売却する場合には、値引き交渉に柔軟に応じる姿勢が大切になります。
ある程度の値引きに応じることで、買い手を逃さないようしないと、次回いつ購入希望者が現れるか分かりません。
基本的に、売却活動は長引くほど売れにくい状況になり、売れない期間もマンションの管理費や修繕積立金等の維持費用はかかり続けます。
売却が長引けば長引くほど、売れ残っている印象を買い手に与えてしまい、高値での売却が難しくなるので。
4.最初の価格設定に値引き分をあらかじめ考慮しておく
不動産会社と媒介契約を締結する際、マンションの売り出し価格を決めます。
不動産会社が算出した査定額をベースに売り出し価格を決めるのですが、査定額をそのまま売り出し価格にしてはいけません。
値下げ交渉分を見通した金額を設定することで、ある程度の値下げ交渉に余裕をもって応じることができ、結果スムーズに契約に至れます。
参考→マンション売値の決め方ー売る時の適正価格のつけ方と売却相場
査定額が3,800万円であれば・・・
この時、3,800万円で売りに出しては一切の値引き交渉に応じられないことになります。
値引き交渉分を加味すると、4,000万円位が妥当な金額です。
端数捨てで成約に至るのも多いことを考えると、「3,980万円」がベストな金額。
3,980万円で売り出せば、端数を捨て3,900万円での成約も見込めます。
また価格の末尾が「80」となっていると、買い手は自ずとお得感を感じやすいもの。
4,000万円と20万円違うだけで3,000万円代となり、心理的な安さを与えることができます。
また、SUUMOやHOME'Sといったポータルサイトで物件を検索する際にも大きな違いが生まれます。
マンションの検索条件を調べる際に、3000万円台でヒットするか、4000万円台でヒットするかによって、購入希望者の母数は大きく変わるので。
5.あなたに売りたいと心情に訴える交渉をすること
値下げに応じることで、スムーズに契約に至ることができますが、やはり少しでも高く売却したいですね。
そこで、値下げ交渉時に有効的な交渉術を1つ紹介します。
3,200万円の売り出し価格のマンションに対して、3,000万円の購入申し込みが入ってきたら・・・
せっかくの購入申し込みだけど、200万円も値引きたくない…こんな時には「いくらまで出せるか?」を買い手に聞いてみましょう。
ただ、ぶしつけに聞いてはいけません。「心情に訴え」かつ「あなたに売りたい」という意志を伝えることが重要となります。
例えば、
「マンションを気に入っていただいてありがたいです。でも、こちらもローンの残債などの兼ね合いで、200万円の値引きは厳しいのが現実です。こちらも精一杯努力致しますので、どのくらいの金額までなら出していただけるでしょうか」。
こんな風に不動産会社を通して伝えれば、多くの買い手は譲歩してくれるものです。
このあと買い手は、3,080万円などの数字を提示してくるはずです。
この金額で手を打つのもいいですが、もう一歩譲歩してもらうために「3,100万円はいかがでしょう?」と打診してみましょう。
ポイントは、こちらから値下げ可能な金額を提示しないこと。
一度でもこちらから値下げ可能な金額を提示すると、それ以上に高値で売れることはありません。
<結論>値引き交渉は売主、買主による歩み寄りが大切
マンションの売買とは、結局は人と人との関わり合いです。
購入希望額が厳しいと思うようなものなら、正直に伝えてみましょう。
両者が歩み寄ることで、売買金額が決まることも多くあります。
また、マンション引渡し後に設備不良や物件自体の不具合などが起こる可能性があります。
このような問題が生じた時に、買主と少しでも良好な関係が築けていれば大きな問題にならずに解決できることもあります。
買主は自分の住んでいたマンションに今後住むことになる人です。これも何かのご縁ですよね。
少しでも気持ちよく契約に臨んでもらい、気持ちよく新生活が始められるよう「一切値引かない!」と決め付けるのではなく、数十万円の値引きには快く応じることが、ご自身にとっても良いことだといえます。
マンション売却時の値引き交渉まとめ
できれば、売り出している価格から値引きなどしたくはないですよね。
しかし今の不動産業界では、端数捨てなどの値引きは一種の礼儀のようなもの。
買主に気持ちよく購入を決めてもらうことは、スムーズに契約から引渡しまでを終え、今後の良好な関係を築く上でも重要なことです。
そのためにも値引き交渉の心構えをし、価格にも交渉分を反映させておくことがポイントとなります。
余裕をもって価格交渉に応じることができれば、自分に有利に交渉を進めることも可能になります。
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