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空き家問題の現状~東京や大阪も他人事ではない今後と解決策

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akiyamondai

全国的に空き家が増加しており、社会問題になっています。一口に「空き家問題」といってもさまざまな問題があり、原因もさまざま。

今回は「空き家問題」とはどんな問題なのか、私たちの生活のどう影響するのかを説明していきます。もはや他人事ではない「空き家問題」について、考えるきっかけにしてみてくださいね。

 

空き家問題の現状

 

総務省の調べによると、全国の空き家は2013年に全国に820万戸を突破。昭和53年の調査時点から、30年で約2.8倍にも増加しています。

空き家率の全国平均は13%程ですが、地域によってばらつきがあり、首位の山梨県では22%、比較的関東に近い静岡県でも16.3%が空き家となっています。(国土交通省調べ)現在では、全住戸の7戸に1戸は空き家という統計もあります。

低い水準ではありますが、首都圏の空き家問題も深刻です。東京の空き家率は11.1%。首都圏は集合住宅が多く、賃アパート、貸マンションも多くあります。首都圏の空き家は、このような賃貸物件の空室や集合住宅の空き家が多くを占めているのです。

「空き家」といえば「古家」というイメージがありますが、マンションの一室も「空き家」には変わりありません。では、なぜ空き家が多いといけないのか、どんな問題が起きるのかを考えていきましょう。

 

空き家の増加がもたらす問題

 

「空き家問題」とは、「空き家が増えている」こと自体の問題ではありません。空き家が増えることで、さまざまな問題が引き起こされることが危惧されています。

 

・誰も管理しない家が増える

まず空き家が増えるということは、その地域の人口が減少。それと同時に、誰も管理していない家が増え、治安の悪化、安全性の低下、雑草や木々の繁茂や不法投棄による公衆衛生の悪化、景観の低下やその地域のイメージ低下など、様々な問題が生じることが考えられます。

空き家の所有者が直接的に受ける影響としては、近隣からの苦情、放火などの犯罪に巻き込まれる可能性、劣化した家屋によって被害者が出ることなどの恐れがあるでしょう。現に空き家を放置したことによって事故や被害が起き、所有者に損害賠償請求された例も多数あります。

 

・集合住宅の空き家問題

首都圏における空き家は、マンションなどの集合住宅に多いのですが、マンションなどの空き家は、その管理や維持にも影響を与えます。

マンションは住人全員が管理組合に所属し、管理費や修繕積立金の徴収、維持・修繕の計画などを住人自らが行っています。管理会社が管理を請け負っていることがほとんどでしょうが、管理組合は住人に他ならず、管理会社は修繕の提案や管理の委託、費用の取りまとめをしているにすぎないんですね。

例えば総戸数30のマンションのうち、10戸が空き家になってしまったらどうなるでしょう? 管理費や修繕積立金は、単純に考えて3分の2しか集まりません。清掃頻度を少なくしたり、電気を間引いたりして不足分を捻出するしかありません。

一番の問題は、マンション全体の不具合や劣化を10年~15年などに一度、点検・補修・修理する大規模修繕の時です。必要な時に、必要な経費が積み立てられていなかったら、大規模修繕を先延ばしにするか、局所的に修繕するしかありません。

このように空き家率の高いマンションは満足な管理や修繕がおこなわれないことに直結し、劣化が早くなり資産価値の低下も早くなってしまうのです。

マンションは、「空き家が多くなったから」「古くなってきたから」といって簡単に立て替えたり、取り壊したりできるものではありません。建て替えにも取り壊しにも、住人のうち一定数の同意が必要であり、「現状維持」しかできていないマンションも多くあります。

そもそも空き家率の高いマンションは、建て替えや取り壊しの費用が捻出できないということもあるでしょう。空き家問題は、「マンションの寿命」という問題にも深く影響しています。

 

空き家が増加する原因

 

空き家が増加している主な原因として考えられるのは、以下の3つです。

① 人口減少

 

ご存知のとおり、日本の人口は減少傾向にあります。ただし一人暮らし世帯や夫婦のみの世帯など核家族化が進んでおり、世帯数は増加にあるのが事実です。世帯数は増えているものの、一人暮らしをするのも、若い夫婦が新居を構えるのも、地方ではなく首都圏であることが多く、地方では人口の減少が深刻な問題になっているのです。

若い夫婦、あるいは首都圏で一人暮らしを始めた若者は、地方に戻ることなく、住みやすい環境に定住してしまうために、地方部は世帯数・人口共に減少傾向にあります。

都心部は人で溢れている印象がありますが、人口の減少は今後都心部にも影響が出てくるでしょう。2017年現在は「オリンピック特需」などの影響により、都心部に仕事がたくさんある状態ですが、オリンピックが終焉する2020年を目処に都心部でも人口の減少が始まるのではないか、との見立てがあります。

人口の減少⇒空き家の増加⇒マンションの老朽化という悪循環によってもたらされる問題は「マンションの2020年問題」とされ、非常に危惧されている問題です。

 

② 少子高齢化

 

現在「4人に1人は高齢者」という、「超」高齢化社会である日本。高齢者が多いということは、「相続される不動産」も今非常に多く、相続された不動産の「放置」が、空き家の増加に大きく影響しています。

「田舎の家を相続したけど、売っても二束三文だし売却する手間が面倒」、「兄弟全員が共有で相続したから、一人の独断で売ることはできない」、「思い入れのある家だから残しておきたい」…。このような理由で、相続した不動産が放置されている例は多数あります。

土地活用や賃貸経営などで有効活用されていれば問題ないのですが、そのまま放置されることが少なくありません。しかも、遠方にあったり、共有者の誰かがやってくれるだろうとの理由で、きちんと管理されていないこともあります。

人が住まなくなった家はあっという間に朽ちていくものです。雑草が生い茂ったり生物が住み着いたりして、周辺に悪影響を及ぼす原因ともなります。

少子高齢化問題は、今後、より一層深刻化していきます。それに比例して空き家が増加することは、容易に予測ができるでしょう。

 

③ 住宅の増加

「人口の減少」、「空き家の増加」という問題があるにも関わらず、新築で建てられる不動産は後を立ちません。日本の不動産市場は圧倒的に中古より新築の人気が高いのです。

欧米諸国では古い家を改装したり補修したりして長く住むのが一般的ですが、日本の思想は古来より「スクラップアンドビルド」。簡単に言うと、「古くなったら壊して新しく建てる」ということですね。

近年ではリフォームや補強工事なども一般的になってきましたが、築50年を超えるような建物をリフォームして住むというケースは非常に少ない。地震大国ということもありますが、「築年数が古い」ということが必要以上に価値を低下させている傾向があります。


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空き家の中古物件が多数あるにも関わらず、消費者は築浅物件や新築物件を求めるため、「新築」は需要も供給も大きい。空き家の増加と新築物件の増加は完全に矛盾していますが、住宅市場の現状を考えるとこの点についての打開策はなかなか打ち出せないでしょう。

 

空き家問題4つの解決策

 

空き家問題の深刻化を受けて、政府や自治体はさまざまな対策を講じています。その一つであり、ベースとなっているのが2015年に施行された「空き家対策特別措置法」です。

「ベースとなっている」というのは、この法律が直接的に空き家問題を打開する性格のものではなく、主に市町村などの自治体が空き家問題の対策を打ち出すための法律なのです。

例えば自治体が空き家へ立ち入るのを許可したり、空き家の中でも著しく劣化して倒壊する危険性のあるものを「特定空き家」と定義付け、自治体が保全を図るための必要な措置をすることを許可したりしています。つまり空き家に対する対策を講じるために自治体に様々な権限を与えた法律なのです。

ただ空き家対策特別措置法の中でも、空き家問題の直接的な対策といえるものが一つあります。

それは自治体から必要な措置を取るよう勧告された空き家に対して、住宅用地の特例を除外するというもの。住宅用地の特例とは一種の税制優遇措置で、住宅の建物が建っている土地の固定資産税を最大6分の1に、都市計画税を最大3分の1にするものです。

この優遇措置があるために、空き家を取り壊さずにそのまま放置してしまうというケースが多いのですが、優遇措置がなくなることで、相続などで空き家の所有者になった人が「とりあえずこのままにしておこう」という選択をすることが税制上厳しくなり、解体や売却を助長させることに期待できるでしょう。

このように「空き家対策特別措置法」は自治体に様々な権限を与え、空き家の現状を知り必要な措置をすることを可能にしています。今まで所有者の一存だった空き家の管理や措置を自治体が取り締まれるようになったという点が、施行後の大きな変化だといえます。

 

空き家の所有者はどうすればいいの?

 

空き家問題対策の法整備も進み、今後は各自治体による、より具体的な政策や条例も制定されていくことでしょう。

空き家の所有者にしてみれば肩身が狭い世の中になっていき、空き家を所有していることによる「リスク」がどんどん大きくなっていくことが目に見えています。「空き家のリスク」とは、放置しているからに他なりません。

放置しないためには、「活用」もしくは「売却」するしか手立てはありません。ただ活用するにも売却するにも手間や準備、そして費用がかかるから重い腰が上げられない…そんな方もいるでしょう。そんな方に朗報なのが「助成金」です。

今や空き家問題は国家的問題。空き家の撤去や改築、そして空き家を購入したい人などに、各自治体でさまざまな助成があります。

助成金の種類や費用は自治体ごとに異なりますが、中には「解体費用30万円を助成」というものもあります。一度ご自身の地域の助成金について調べてみてはいかがでしょうか?

ここからは空き家活用におすすめの4つの方法を紹介していきます。

 

① 賃貸にだして家賃収入を得る

 

賃貸といっても、現在ではさまざまな貸し方があります。例えば一軒家の賃貸としては需要の少ない地域で今流行りのシェアハウスとして貸出したり、痛みがひどい家を貸し出す場合に、借主による修繕やリフォームを許可して貸出したりもできます。

「利便性の高いところじゃないと賃貸としての需要がない…」と考える人もいるでしょうが、貸し方一つで全く違う反響が来る可能性もあります。なにより賃貸収入を得られれば固定資産税などの維持費用に充てることもでき、放置するより有効的な活用方法だといえるでしょう。

 

② 空き家を解体して土地活用

 

空き家を解体して更地にしてしまえば、さらに活用の可能性が広がります。駐車場経営、借地、集合住宅経営など、その土地にあった活用方法を見出せれば効果的に収益をあげることも可能でしょう。

相続税対策として土地活用を考えている方は、賃貸住宅などにすれば相続税の節税にもなりますので得におすすめです。

 

③ 民泊として利用する

最近よく耳にする「民泊」。近年では外国人観光客の増加にも伴い、比較的安く宿泊できる民泊が人気です。

代表的な民泊サイトAirbmbの存在など、民泊を仲介する環境も整っているので従来よりも手軽に始められ、場所によっては集客も見込めます。ただし民泊が増えるにつれ、民泊についての法整備のあやふやさが問題にもなっているので注意が必要です。

ポイントは、「民宿」になるのか「民泊」になるのか。「反復継続して有償で部屋を提供する」ことは「民宿」とみなされて旅館業法の規制を受けますが、この「反復継続」の程度が現在非常にあいまいなんです。

地域の条例によっても差がある部分ですので、民泊を始めたい方は行政などに相談することから始めましょう。

 

④ 今すぐに売却する

 

法整備が進み、空き家を放置することでのリスクが大きくなっていくのは確実。しかし空き家を活用することのリスクも同時に考えなければなりません。

賃貸に出しても借り手がいなければ利益は出ません。解体しても土地活用がうまくいかなかったら、田舎すぎて活用できるか分からない、などなど不安は付きものです。空き家の場所や状況によっては、赤字になってしまう可能性もあります。

空き家活用には大なり小なり費用も必要になります。「活用することでのリスクも避けたい」というのであれば、売却してしまうことをおすすめします。所有しているだけで費用がかかり、活用してもうまくいくとは限らない空き家。売却してもお金にならないかもしれませんし、それどころか売却費用と手間の方がかかってしまうということもあります。

しかしそれでも今後の事を考えれば、手放して、納税義務や不安、管理の手間から脱却することが結果的に得になる場合もあります。所有している限りずっと続く負担が、売却中の一時的な費用や手間で開放されるのであれば、と結果的に売却を選択する人も少なくありません。

難しいのは空き家が遠方にある場合の売却。相場もわからなければ、いちいち足を運ぶのも大変。

しかし、現在では空き家に特化した不動産業者や、地方自治体が運営を委託する「空き家バンク」があり、遠方だったりなかなか売れない物件だったりしても、比較的空き家が売りやすい環境にあります。

一括査定サイトなども活用して売却を請け負ってくれる適切な不動産業者を見つければ、最低限現地に足を運ぶだけで売却も叶うことでしょう。不要になってしまった空き家でも必要としてくれる方に売却できれば地域が活性化し、衛生面、治安面も改善されます。「空き家の売却」は、社会貢献にも繋がるんですね。

 

空き家問題と解決策まとめ

空き家問題の現状と対策について説明してきましたが、空き家問題はすぐさま解決できるものではなく、今後の日本の人口減少を考えると長期的に考えていかなければならない問題です。

ただし大きな問題だからこそ、空き家の所有者が必要な措置を講じる場合には助成や相談窓口が多くあるのも事実。このような機関をうまく活用し、所有者一人ひとりが自身にも有益な形で空き家の活用について考えれば、現状の打開に一歩近づけるのではないでしょうか。

参考
国土交通省「空き家問題の現状と対策」



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